中国の外資企業が海外から融資を受ける際の法的な操作方法
中国の外資企業は海外の銀行から融資を受ける場合、事前の審査許可は不要で、報告登記のみでよろしいです。ここでは、外資合併業務を行う際に遭遇した問題を基に、外資企業が海外の銀行から融資を受ける際の法的な条件、手続き及び実務上に注意すべきことについて紹介します。
企業が海外銀行から融資を受ける際に有利な要素
(一)海外銀行が行う貸付業務は其の国の法律に適用され、中国国内の政策の制限を受けないので、企業が海外銀行から融資を受ける際に金額、業種等の規制が少ない。
(二)海外銀行から融資を受ける際の利息も中国国内銀行の利息より低い。国際金融市場の利率でローンの基本利率が決まる。例えば、ドルを引き出す際には、ヨーロッパの貨幣マーケットのロンドン銀行間の取引金利(London Inter bank Offered Rate略称はLIBOR)を基本利率とする。融資銀行は基本利率の上に変動スプレッドをのせて請求する。それでも中国の国内銀行の利息より低い。
(三)海外銀行から融資を受ける際に、其の銀行に一定額を蓄金の必要は無い。国内銀行が企業に融資をする際には、企業に一定額を蓄金するのが一般的であり、其のお金も他の所から借金する場合が多い。
(四)海外銀行から融資を受けてから、人民元の値上がりにより、ローン負担を軽減することができる。
例えば、某企業が2007年1月に海外銀行から1:7.8の為替レートで1000万ドルの融資を受けた場合、使用時には7800万元両替することができる。2008年1月が返却期限だとし、その時の為替レートが1:7.2であるとしたら、賃借者は7200万元で1000万ドルを両替し返却することができる。このような方法を利用して600万元の人民元を節約することができる。
以上のような4つのメリットがあるので、多くの企業は国内銀行ではなく海外銀行から融資を受けることを考えているはずである。ただし、外資企業のみ事前批准手続きなしで海外銀行から融資を受けることができるのであることに注意しなければならない。
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2012.3
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